“現代の子どもたちを襲っている視力の低下問題”

子どもたちの近視率が上がっているのを知っていますか?

近視はもう他人ごとではありません!

以下ようなデータがあります。

「都内小学生の約80%、都内中学生の約95%が近視である」

これは、東京都内の小中学生約1,400人を対象として、近視有病率を報告した内容です。

また、2019年12月21日の四国新聞では、2019年度の学校保健統計調査によると、裸眼視力が「1・0未満」の県内の小学生の割合が35・1%(全国平均34・7%)に上り、1979年度の調査開始以来最悪の結果になったとの記事が掲載されていました。

では、一体どのようにして子どもたちは近視になっていくのか?

今回のコラムでは、”近視”と予防法についてお伝えしていきます。

“外で遊ぶ!”近視の進行を予防する方法

近視について、世界中で様々な検証が進められています。
その中で、近視の進行を予防する為に全ての研究者が認めていること!

それは...

「外で過ごす時間が近視の進行、抑制に関係している」ということです!

次のデータをご覧ください。

            (出典:Rose KA et al. Ophthalmology. 2008 )
(引用:JINS子どもの近視情報サイト「屋外活動をしている子は近視になりにくいことが判明!」)

このグラフは、12歳児を対象に「屋外活動の時間」と「近くで物を見る時間」別に、近視になるリスクを比較したものです。

グラフの結果から、近くを見る時間が長くても、屋外で過ごす時間が長ければ近視のリスクが低くなる可能性があるということがデータで表されています。

さて、世界中で近視についての研究をしているチームはたくさんあり、屋外での活動が近視の進行と抑制に関係があることは報告されてきました。

しかし、屋外活動での何が理由で”近視の進行や抑制”に効いているのかは不明だったのです。

新たな発見!「バイオレットライト!?」

子どもの近視の進行を遅らせるのに大切なもの、なぜ外での活動が近視の進行や抑制に関係しているのか?

それを解決したのが、”太陽光”です!

これについて、2017年に慶應義塾大学医学部の研究チームが太陽光に含まれる「バイオレットライト」が近視の進行をおさえる可能性があるということを世界で初めて発表したとされています。

太陽の光には、実はいろいろな色の光が混ざっており、色は波長によって変化します。バイオレットライトとは、その太陽光に含まれる紫色の波長の光のことなのです。

分かりやすい画像がありますので、下の画像も参考にしていただくと分かりやすいかと思います。

(引用:学研キッズネット「子どもの“目”に必要なバイオレットライトってなに?」より)

このバイオレットライトを1日2時間浴びるのが目に良いと言われています。

また、外で遊ぶことによって、自然と遠くを見ることが出来ることも近視の原因とされる生活スタイルの改善に繋がるとされています。

近視って何?

近視とは、近くはよく見えるけど、遠くがぼんやりして見えにくい状態のことを言います。

眼球というものは、カメラのような構造をしており、目に入ってきた光線が、角膜(黒目)や水晶体(レンズ)を通して、網膜で焦点を結び、その情報が視神経を通って脳へ伝わることにより、物体が認識されていると言われます。

また、網膜面上でぴたっとピントが合うことでモノが見えること、これを正視といいます。

(引用:近視とは?横浜近視予防研究所株式会社)

子どもの近視の進行は成長期が危険

人間の赤ちゃんは、生まれたばかりのころは遠視の状態だと言われています。(※遠視とは、近くのものがはっきりと見えない目のこと)

子どもが大人と同じ視力になるのは3歳を過ぎるころだとされております。

子どもの目は、体とともに成長し、成長期が過ぎたころに身長の伸びが止まるのと同様に眼球の伸びも止まります。

その為、この成長期に様々な影響により眼球が伸び進んでしまうと近視になってしまうので、成長期が危険だとされています。

では、近視になる原因はなんでしょうか?

近視になる原因は?

近視になる原因には、下記の2つが大きな原因とされています。

①遺伝によるもの

両親のいずれも近視ではない子どもに比べて、両親ともに近視の子どもは近視になるリスクが高くなると言われています。

②環境面からの影響

勉強、読書、携帯、スマートフォン、ゲームなどを長時間見続けている生活を送っていると近視が進みやすくなります。

近視は、一般的に軽度、中度、強度と分けられており、正確には機械を使って診断する必要があるので、お子さんが「近視かな?」と思ったらまずは眼科を受診するようにしましょう。

おわりに

近視は世界中で増加しており、2050年には世界人口の約半数が近視になるという予測がたてられています。

学校のカリキュラムに、近視対策を取り入れている国もあるみたいですよ!

近視は、強度近視までに状態が悪化していくと他の障害を引き起こし、最悪失明に至る場合もあると言われています

実際に強度近視は失明原因の第4位になっているのです。

近視を予防する方法の1つとして今、注目されている”バイオレットライト”。

これから様々な対策が発表される可能性は大いにありますが、まずは今出来ることからお子さんの近視対策を始めてみませんか?

あき星では、運動以外の観点からも子どもたちのサポートをさせて頂いております。

今の子どもたちに必要な情報を今後も発信していきます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。