近年、「子どもロコモ」という言葉があるのをご存知でしょうか?
「ロコモ」とは、「ロコモティブシンドローム」の略称であり、骨や関節、筋肉など運動器の衰えが原因で、
「立つ」「歩く」といった機能が低下している状態のことをいいます。
ロコモは、進行すると要介護や寝たきりに繋がる高齢者の問題だと考えられてきましたが、今では子どもたちも関係がないと言い切れない問題となっているのです!
今回のコラムでは、「子どもロコモ」の原因を知るとともにチェック方法をお伝えしていきます。
片足で立てない、しゃがめない子どもは要注意です!
子どもロコモの原因は?
子どもがロコモになる原因には、様々な要素があります。
何が原因なのかを知ることがお子さんをロコモから守る第一歩です!
子どもロコモの最大の原因は運動不足!?
子どもロコモの原因として、まず考えられるのが子どもの「運動不足」です。
スマートフォンやテレビゲームの普及により、「屋外で遊ぶ時間が減ったこと」に加えて、車生活が増えたことで、子どもたちの1日の歩行数が減少してきていることが大きな原因だと考えられています。
言い換えれば、生活が便利になったことによって、子どもたちのロコモが増えているといえます。
また、子どもロコモは子どもの不良姿勢とも大きく関係します。
生活習慣も見直しましょう!
「子どもロコモ」の原因は、運動不足だけではありません!
「食事」や「睡眠」も非常に大切です。
お子さんの食生活は偏らずに「朝・昼・夜」と3食摂れていますか?
毎日遅くまで、夜更かしをしていませんか?
これらの生活習慣は骨や筋肉の成長に関係しています。
食事面だと、人が健康に生きていくために欠かせない栄養素として、炭水化物、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラルのいわゆる「5大栄養素」が挙げられます。
これらは運動器の機能を保つのに欠かせません!
「5大栄養素」を朝,昼,夜と3回での食事から摂ることが大切です。
また、睡眠面では、分かりやすい資料がありますので、参考にしてみてください。
子どもたちの成長年齢によって、必要な睡眠時間は違います。
(引用:ねむりくらし研究所「学力にも大きく影響する子供の睡眠不足子供の成長に必要な睡眠時間はどれくらい?」)
骨は10歳代が成長期で、20~30歳代で骨量はピークを迎えるとされています。
若い子どものうちから規則正しい生活習慣を身につけることをオススメします!
ロコモチェックをしてみましょう!
簡単なテストでお子さんのロコモ度をチェック出来ます。
一つでも当てはまると要注意です。
ロコモチェック① ワンレッグバランステスト
片足でのバランス能力を調べてみましょう。
このテストのポイントは、高く足をあげることです!
ロコモチェック② しゃがみ込みテスト
足首と股関節の柔軟性を調べてみましょう。
ポイントは、踵を浮かさないことです!
ロコモチェック③ 姿勢を見てみましょう!
人の身体は本来、重い頭を支え、身体を動かした時の負担を少しでも吸収するために、直線ではなく、穏やかなS字を描いています。
身体自体はS字でも、重力線は、「耳→肩→くるぶし」までがまっすぐに繋がっています。
重力線は頭から足まで一直線で、身体は緩やかなS字、これが理想的な正しい姿勢と言えるでしょう。
下のイラストを参考にお子さんの姿勢を改めて観察し、正しいかどうかチェックしてみてください。
「不良姿勢について」より知りたい場合は、下記のあき星コラムでご紹介しております。
身体の不調は姿勢の改善から!正しい姿勢を取り戻すために必要なこと
ロコモを放っておくとどうなるの?
子どものロコモ状態をそのまま放置しておくと、些細なことでも「ケガ」をしやすくなります。
例えば、「コケて手を地面についたときに骨折」など。
「そんなことで!?」と思われるかもしれませんが、下のグラフをご覧いただけるとお分かりになると思いますが、骨折する子どもたちは増加しているのが現状です。
(引用:MONEY PLUS「子供の骨折増加。骨が弱くなっている?その原因は子供の骨の強さも二極化?オーバーユースと運動不足」)
また、子どもロコモは、不良姿勢などとも関係してくるため、不良姿勢からくる「疲れやすい身体」や「集中力が続かない」といった影響も考えられます。
子どもの不良姿勢については、下記のあき星コラムでご紹介しています。
子どもの悪い姿勢を矯正しましょう!身体に起こる様々な問題の解決に繋がります!
今回のコラムと合わせて読んでみてください。
そして、大きな問題は「運動不足」から子どもたちが「肥満傾向」となり、中高年の年齢に入ったとき、メタボリックシンドロームを引き起こし、糖尿病や脳卒中など、命の危険のある生活習慣病にかかるリスクが高くなるのです。
最後に
「子どもロコモ」
あまり聞きなれない言葉だとは思いますが、今回のコラムでご紹介した症状をお子さんはお持ちではありませんでしたか?
今は大丈夫でも成長するにつれて症状が重症化していくことが多いに考えられます。
重症化してからではなく、「ロコモかも?」と思った時点から対策を始めましょう!
対策方法については、「子どもロコモの原因は?」でご紹介している事柄を見つめなおすことが大切です。
「食育」の観点からの「ロコモ予防」について、また次回のコラムで詳しくご紹介していきたいと思います。
あき星では、スポーツトレーナー、理学療法士、保育士といった「身体」「子ども」のプロが目の前の子どもたちに合わせたメニューを作成し、子どもたちの成長をサポートします!
お子さんの発達や身体のことについて何かお悩みのことがあれば、お気軽にご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。